宇都宮市のN様宅でリノベーション工事の解体時に棟札(むなふだ・むねふだ)が出てきました。

先日、栃木県立博物館の企画展【異界】を覗いてきました・・・

異界】とは、人間が周囲の世界を分類する際、自分たちが属する(と認識する)世界の外側。私たちが過ごす日常の世界と異界とは何らかの境をもって区別されています。その境は、例えば社会を作る地域の集団・家族・個人といったまとまりは何であるか(何をまもりたいか)によって変わります。そして、集落のつぎのまとまりとして、家が取り上げており、その家を建てる際にすでに異界を意識した魔除けなどがなされ、その後も暮らしの中で重要な場所や外とつながる出入口などに特に注意が向けられるものとして、棟札が展示されておりました。

棟札、、、、新築家屋の災難除けを願い、上棟式の際に棟木に釘で付けられるもの

見たことがない方が多いのではないでしょうか?まして、親御様が建てられた家の棟札を目にすることはないと思われます。ほぼスケルトンの解体を伴う、リノベーション工事の際に唯一見ることができる場所にに取り付けられております。建物の建築の記録として、棟木・梁などの建物内部の高所に取り付けられる木のお札のことです。掲載される内容は、工事名・年月日・工事業者(大工・棟梁など)・工事名(新築・遠忌改修など)等です。当時、工事に携わった人々がどんな祈りを込めて棟札を用意し、納めたのかを想うと、何十年も前の仕事が後世に語り継がれることに歴史のロマンを感じるところですね。こんな大切なことに携わらせていただけることは、重大な責任と受けとめていきたいと思います。

今回工事をされるお子様に棟札をお見せしたところ、お父様が建てた家を建て直さずにリフォームすることを選んで良かった!と感動され、親御様からお子様へ大切に守り受け継がれていく家の工事を担当させていただけたことが何よりも有難いことだと感じました。

異界の企画展で、棟札が取り上げられており、受け継がれていくしきたりなどを改めて意識すると

これからも親御様が建てた家を大切に守り受け継がれていくことのお手伝いをさせていただきたい!!と切に感じました。

そして、私たちの仕事が後世に受け継がれていくことを願って・・・・

リノベーションは、地球にも優しいですしね・・・とも。

 

株式会社住まいる工務店

住所:宇都宮市今泉町3020-91

電話:028-683-7077

担当:江原 布見子